2025年10月14日
コラム
冬の入り口に、心と体を整えるヨガを
サムネイル
.png)
朝晩の冷え込みが少しずつ強まってきましたね。
最近、肩や背中のこわばり、眠りの浅さ、なんとなくのだるさなを感じている方、また風邪をひいた方も多いのではないでしょうか。
寒さや気温差で血流が滞り、自律神経のバランスが乱れ、免疫機能が低下しやすくなるこの時期は、体も心も少し“冬支度”が必要です。
ヨガの時間は、そんな変化にやさしく寄り添ってくれるもの。
動くうちに筋肉が温まり、深い呼吸がめぐりを整えてくれます。
体の内側から温かさを感じ始めると、不思議と気持ちまで軽くなる瞬間があります。
体調を崩しやすいこの季節こそ、ヨガでリズムを整え、心と体にひと息入れてみませんか。
私たちの体は気づかぬうちに“冬仕様”へと変化しています。
外気温の低下により、体は熱を逃がさないように血管を収縮させ、末梢の血流が減少。これにより手足の冷えだけでなく、筋肉や関節の柔軟性も低下し、ケガをしやすくなることが知られています。
さらに、日照時間の減少はセロトニン神経系の活動低下を招きます。
セロトニンは、心の安定、姿勢保持、睡眠リズムの調整に関わる重要な神経伝達物質。分泌が減ると、気分の落ち込みや睡眠リズムの乱れ、意欲の低下といった“冬の不調”が現れやすくなることが、神経科学の研究でも示されています。
こうした変化に対し、ヨガは非常に理にかなったアプローチです。
そのポイントをいくつか紹介します。
■1. 体温維持と血流改善
ヨガのゆるやかな筋収縮と伸展は、体幹部の深層筋(とくに大腰筋や腹横筋)を活性化し、末梢まで血液を送る“ポンプ機能”を高めます。これにより筋温が上昇し、代謝も活発化。冷えにくい体づくりにつながります。
■2. 呼吸による自律神経バランスの回復
寒冷刺激は交感神経を優位にしがちですが、ヨガで行う深い腹式呼吸(特にウジャイ呼吸)は、副交感神経を刺激します。結果として心拍変動(HRV)が安定し、血圧やストレスホルモンの分泌が整うとされています。
■3. セロトニンの活性化
一定のリズムで呼吸と動作を繰り返すヨガのフローは、脳幹縫線核(セロトニン神経の中枢)を刺激することが報告されています。これは“歩行や咀嚼”と同様のリズミカル運動による神経生理学的効果で、感情の安定や集中力の向上をもたらします。
寒さに身をすくめる季節こそ、体を動かして「内側から温まる心地よさ」を感じてみませんか。
ヨガの呼吸と動きが滞りがちな血流をめぐらせ、冷えた体の奥に少しずつ熱が灯っていく。
筋肉がゆるみ、呼吸が深まると、乱れやすい自律神経のバランスも整いはじめます。
体がほぐれると、気持ちも自然と軽くなり、朝の目覚めや一日の疲れ方にも少しずつ変化があらわれる。
そんな“体調が整っていく感覚”を実感できる季節です。




